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2012年3月 7日 (水)

山本亮選手、びわ湖からロンドンへ

誰も予想していなかったノーマークの選手が日本人トップに躍り出た。4日(日)に行われた第67回びわ湖毎日マラソン。冷たい雨の降る中の五輪代表争いは持てる力の限界を競う劇的なレースとなった。

テレビの前に座り込み、新聞紙を細長く丸めて差し棒をつくり、画面(じゃなくテレビ台)をたたきながら観戦。NHKの中継はいい。民放のように大げさにがなり立てたり、しつこいほど解説を流したりしない。レースを寸断するCMもない。選手の走りそのものに集中して観戦できる。選手の呼吸や足音が聞こえ臨場感満点。5キロごとに先頭集団の選手名が表示され脱落していった選手も分かるようになっているところなどもいい。

大会結果
① 2:07:04 ドゥング (ケニア・愛知製鋼) 15:03   
② 2:07:39 ゾスト (ポーランド) 15:08   
③ 2:08:37 タグラフェ (モロッコ) 15:14   
④ 2:08:44 山本 亮 (佐川急便) 15:15   
⑤ 2:08:53 中本健太郎 (安川電機) 15:16   
⑥ 2:09:12 森田 知行 (カネボウ) 15:19   
⑦ 2:09:16 堀口 貴史 (Honda)  15:19   
⑧ 2:09:55 林   昌史 (ヤクルト) 15:24   
⑨ 2:10:02 出岐 雄大 (青山学院大) 15:25   
⑩ 2:10:04 ケベネイ (ケニア) 15:25   
⑪ 2:10:05 堀端 宏行 (旭化成) 15:25 
末尾のタイムは5kmペース換算

ペースメーカが外れた25kmからレースが動いたわけだが、一気に加速した外国人選手に付いて行ったのは堀端選手と出岐選手の2人。25kmから30kmの5kmラップは14分50秒。30kmからは優勝したドゥング選手が独走態勢に入る。出岐選手はたまらず後退するも堀端選手は外国人集団に必死に喰らい付く。しかし35km過ぎて堀端選手のペースも落ちる。スペシャルドリンクを取りに行く素振りも見せなかったのは思考停止状態だったかもしれない。そこまで心身ともに消耗しきっていたのでは。

そして後ろから追い上げる2人、中本選手と堀口選手が急速に接近。並ぶ間もなく堀端選手を追い抜いていった。

JR大津京駅近くの柳が崎交差点で40km。ゴールまであと僅か、五輪は中本選手に決まりかと思ったら、カーブを曲がって競技場を目指す道路に入り、迫ってきたのは山本選手。ここでやっと、山本選手がクローズアップ。ええ、誰?という感じ。佐川急便といえば京都。

中本選手が背後に迫った山本選手を見てスピードを上げた。やっぱり中本選手が逃げ切るか。レースのクライマックスは皇子山競技場へ。

トラックに入ると勢いに乗る山本選手があっさり中本選手を抜き去りバックストレートをぐんぐん突っ走り最後はサングラスを外し、両手を広げて喜びのゴール。

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翌々日、ビデオでもう一度観戦。今度は山本選手の位置を確認しながら。

25キロを過ぎて外国人選手や堀端選手のトップ集団がペースアップした27キロぐらいのところで初めて山本選手の名前が上がった。5キロごとのテロップで表示はされていたが名前を声を出して呼ばれたのはここが初めてのようでした。そのあとのアナウンスはレース終盤の中本選手を追撃する場面。

レース中の山本選手の位置取りは集団の後方の中央。まったく目立たない。でもスペシャルはしっかり取っていました。ゼッケン№が120なのでスペシャル置き場は一番最後。だから余裕を持って自分のドリンクを見つけることができたのでは。一方、堀端選手は31番。末尾が1だから1番最初の置き場所となる。スペシャルドリンクの地点が見えたら前もって左によっておかないと見逃してしまう。

堀端選手はほとんどスペシャルが取れていなかった。これが大きな敗因の一つだとか。そう言えば東京の川内選手もゼッケン番号の末尾が1でドリンクを取り損なっていた。マラソンでは「1」は鬼門だ。

五輪を決めた山本亮選手、佐川急便陸上部のWebサイトで2009年9月の岡山で行われた全日本実業団対抗陸上の10000m出場を知る。この大会は観戦に行ったので写真があるはず。

ありました。サングラスにお腹を締めるバンド。今回のびわ湖マラソンと同じスタイルです。

Yr00
山本亮選手(2009年9月 全日本実業団陸上 岡山)

成績は3組24位の30分51秒70。ここから2年半でオリンピック日本代表選手を勝ち獲ったわけですね。

なお、びわ湖優勝の愛知製鋼サミエル・ドゥング選手も同じ10000mレースに出場し28分08秒40で8位に入ってます。

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サミエル・ドゥング選手


五輪代表3人目は?

川内選手が東京に出ていなかったら福岡の(日本人)トップという成績で3人目最有力だったかも。堀端選手もびわ湖惨敗で可能性ほぼ無し。残るは中本選手か前田選手。

タイムなら前田選手。(中本選手より15秒速かった)

順位なら中本選手。
中本選手:世界陸上2位+びわ湖2位
前田選手:福岡3位+東京2位
(いづれも日本人選手で)

しかしタイム、順位とも僅かな差ですね。難しい。。。もし、3人目が前田選手になるとテグ世界陸上出場組(5人)が誰もロンドンに行かない、ということになってしまう。
このあたりが選考のカギかなと勝手にGGは思っております。


世界陸上      
① 2:07:38 キルイ (ケニア)   
② 2:10:06 キプルト (ケニア)   
③ 2:10:32 リレサ (エチオピア)   
⑦ 2:11:52 堀端宏行 (旭化成)   
⑩ 2:13:10 中本健太郎 (安川電機)   
⑱ 2:16:11 川内優輝 (埼玉県庁)
29) 2:18:05 尾田賢典(トヨタ自動車)
38) 2:23:11 北岡幸治(NTN)    
      
福岡      
① 2:07:36 ダビリ (小森コーポレーション)   
② 2:08:38 ムワンギ (NTN)   
③ 2:09:57 川内優輝 (埼玉県庁)   
④ 2:10:32 今井正人 (トヨタ自動車九州)   
⑥ 2:11:46 前田和浩 (九電工)   
      
東京      
① 2:07:37 キピエゴ (ケニア)   
② 2:07:48 藤原新 (東京陸協)   
③ 2:07:50 キプロティチ (ウガンダ)   
⑥ 2:08:38 前田和浩 (九電工)   
⑭ 2:12:51 川内優輝 (埼玉県庁)   
      
びわ湖      
① 2:07:04 ドゥング (愛知製鋼)   
② 2:07:39 ゾスト (ポーランド)   
③ 2:08:37 タグラフェ (モロッコ)   
④ 2:08:44 山本 亮 (佐川急便)    
⑤ 2:08:53 中本健太郎 (安川電機)   
⑪ 2:10:05 堀端宏行 (旭化成)
 

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