« 日本選手権優勝者記録 | トップページ | 女子3000mSC歴代50傑 »

2014年6月10日 (火)

どこまで伸びる? 女子800m大森郁香

日本選手権が終わりアジア大会代表選手も発表された。中距離種目では男子800mの川元奨ひとり。

代表に名前はなかったが女子800mで初出場・初優勝の大森郁香は凄い。何が凄いって? それは記録の伸びでしょう。

4月の織田記念800mでタイムレースの2組に登場し【2.08.58】でトップ。総合1位は1組のトップ陣内綾子(九電工)だったので、このタイムでもそんなに注目されたわけでもない。

次の5月の関東インカレ。なんと日本歴代10位の【2.03.96】で優勝。これで一躍注目の人となった。

ただし、一部の陸上関係者やファンだけでしょうが。なにしろ、川本選手が800mの日本新記録を出しても一般の新聞では見出しにもならなかった。(5位に敗れた桐生選手が写真つき大見出しで出ていた。当然、世界相手の選手と注目度が違うのはわかるが・・・)

そして日本選手権の優勝。今年に入り、とんとん拍子の大躍進。日大4年のご本人は陸上をやめるつもりで一般企業に内定済らしいが、日本一となって進路を迷っておられるそうです。

迷うことない。日本一なんだから。このまま陸上を続けて日本女性初の2分突破を目指してほしい。

日本選手権
① 2:05.05 大森 郁香(日大4)   
② 2:05.86 真下 まなみ (セレスポ)   
③ 2:06.87 谷本 有紀菜 (筑波大4) 



スタートから先行する社会人1年目の真下選手。いつも引張ってくれるこの人の存在は大きい。途中400は63秒。すこし遅いか。バックストレッチで真下、大森、谷本の3選手が飛ばして行く。3選手の勢いはそのままラスト200からのカーブへ。そして最終コーナ出口から大森選手が真下選手に並びかける。真下選手は簡単に抜かせない。両者のデッドヒートが続く。勝ったのは追い込んだ大森選手。最後の直線半ばからさらに加速し振り切った。

前後半400mラップは 63”-62”

関東インカレのときは、筑波大の平野選手が引張り大森選手は2番手でつく。400mは61秒。平野選手を抜き去ったのはラスト200地点。前後半ラップは61”-63”

これで大森選手の勝ちパターンが見えたようだ。前半は2番手について力を温存。ラスト300あたりからペースアップし、トップに密着。ラスト勝負で逆転。

女子800m歴代50傑

現時点での50傑のタイム-年度分布図。2005年の杉森美保を頂点に歴代の名ランナーが輝く。ここ3年ほどで5秒台の選手がぞくぞくとランク入りしレベルを押し上げてきている。

歴代50傑で最も古い記録は河野信子(ユニチカ)の2分05秒1。昭和46年(1971年)和歌山国体の一般・教員・高校女子800mで日本女子で初めて〝10秒の壁〟を突破【2.09.6】した選手だ。

そして次なる壁は2分00秒。日本女子で初めて1分台の記録を樹立するのは誰か?

その可能性の大きい選手のひとりが大森選手だ。

R50w800

大森選手の年次ベストをグラフにしてみた。

高1、高2の記録はベストがどうかは不明。調べた範囲での一番いい記録だ。日大1年の記録は見当たらず。試合に出ていないのかもしれない。2012年で初めて日本100傑の93位に顔を出している。2013年は33位にランキングアップ。そして現在の歴代10位。

インターハイは高3のとき南関東大会まで進出したが予選で敗退と目立った成績はない。

Omfk_sb

昨年のベスト、日本インカレの【2.09.67】から一挙に今年は【2.03.96】。シーズンはまだ半ば。グラフを見てると来年にも2分00秒の壁は突き抜けてしまいそうな勢いだ。

ただし、2分00秒の壁は頑強だ。400m53秒97のスプリント、1500m4分09秒30の持久スピード、両方に抜群の才能を持った杉森選手をしても撥ね返された壁だ。

それだけにファンとしても女子800mに注目するわけです。

W800f_01
大森郁香。日本選手権女子800決勝ゴール前
(上に掲載のYouTube動画の一画面)

チャンピオンになった大森選手。これからは自らがトップでレースを引張っていく展開もあるだろう。・・・壁を破るなら。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

|

« 日本選手権優勝者記録 | トップページ | 女子3000mSC歴代50傑 »

注目選手」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 日本選手権優勝者記録 | トップページ | 女子3000mSC歴代50傑 »