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2016年8月22日 (月)

リオ五輪9、10日目

陸上10日間の熱戦が終わり、オリンピックのお祭りも終わる。期待の男子やり投は不発に終わり、たいして期待されなかった最終日の男子マラソンはその通りの成績で終わる。

◆男子やり投決勝
                         ③85m38  ⑧82m42
⑪新井涼平(スズキ浜松AC) 79m47   93.1%    96.4%

自己ベスト86m83なら銅メダル、今季ベストなら5位入賞。予選で84m16を一投目にマークして軽々と予選突破した選手がなぜ?

新井は「やりたいことが多過ぎて、良いイメージを持てないまま試合に入ってしまったことがすべて。予選からの修正どころか、予選以下のものからスタートになってしまった。多分、理想を求め過ぎてズレてしまったのかなと。アップの時点で感触が悪く、試合が始まっても修正できなかった。悪い部分が本当に出てしまった」と敗因を分析した。
(『スポーツナビ』より引用)

予選の感触そのままに行けばいいのでは、と素人目には思ってしまうが、そこはやはり、目標がメダルでかつ90mという高いレベルなので、より遠くへ投げるための模索があるのでしょう。それが迷いとなり一連の動作に微妙なズレが生じる。
パワーだけでなく【技】の占める比重が高い競技だからこそ日本人選手が活躍できる、といえる。


◆男子マラソン
                     ③2:10:05  ⑧2:11:49
⑯佐々木悟(旭化成)  2:13:57    97.1%    98.4%
36石川末廣(Honda)  2:17.08     94.9%    96.1%
94北島寿典(安川電機)2:25:11    89.6%    90.8%

あわよくば入賞という淡い期待もあったが、勝負どころの30km、先頭集団に日本選手の姿はなかった。

日本人トップの佐々木選手は入賞まであと2分09秒。なんだ2分も遅いのか、と思うかもしれないが、これを100mに置き換えるとどうなるか。

100mで準決勝を突破すれば決勝の8人に入るので入賞となる。この準決勝進出最低ラインは今大会は10秒01。このタイムへの到達度98.4%は10秒17。ケンブリッジ選手の準決勝タイムと同じだ。

それでも惨敗にかわりはない。佐々木選手コメント『何かを変えないと』。そう、このままでは2020東京は戦えない。

マラソンに【技(わざ)】はあるのか。競歩のように頑固な歩形ルールの中で速く歩く【技】というものはない。

マラソンに【チーム力】はあるのか。競歩陣はメダルを獲るために、選手やコーチが同じ目標のもと協力し切磋琢磨するというチームワークがあったように思う。

競歩はマイナー。勝ってもお金にもならない。だから生活を懸けている黒人選手はやりたがらない。マイナーゆえに精鋭の選手がまとまりやすい、と言える。長距離は駅伝やマラソン人気があるゆえに、多くの実業団に分散してそれぞれがバラバラで活動しているのでは。

チーム力はリレーのように実際にチームで戦う種目に限られるものではない。個人種目でも走る、跳ぶ、投げるの個々の種目(ブロックでもいい)で精鋭選手・コーチが集まり、一つの目標のもと活動できるかどうかだ。

メダルラッシュだった競泳などがいい例かも。泳ぎはフリースタイルから平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライと種々あるが、泳ぐという動作はひとつでまとまりやすい。実際によくまとまっているように見える。多分、オリンピックに出るレベルの選手なら全スタイルの泳ぎができて強いはずだ。だから【技】も競いやすい。なので一つの目標にまとまりやすい。競泳は団体競技とも言える。

陸上も団体競技だという観点から考え直してはどうか。

個々の選手・コーチの力や技術だけでは世界とは戦かえない。走る競技なら勝敗を決めるのは走力かもしれないが、力を最大限に引き出したり、高めたりする方法は千差万別。これらのことを一人の知恵で考えてもしれている。ここに【チーム力】が必要となってくる。

『何かを変えないと』。その鍵は『チーム力』。解体してしまったがマラソンのナショナルチームなどは方向は間違っていないと思う。

長い作文になりました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
日本選手の結果

メダル2、入賞2

目標『メダル1、入賞5』に対してメダルは+1だったが入賞は-3。男子400mリレー銀で万々歳はいいが、入賞以上が6に対して-2は目標達成とは言えないだろう。

男子4x100mR ②日本 37.60
     (山縣亮太 - 飯塚翔太 - 桐生祥秀 - ケンブリッジ飛鳥)
男子50kmW   ③荒井広宙(自衛隊体育学校) 3:41:24 
男子20kmW   ⑦松永大介(東洋大) 1:20:22
○男子棒高跳     ⑦澤野大地(富士通) 5m50

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コメント

バルセロナ五輪で森下が銀メダル、中山が4位、谷口がコケて8位だったあの最強時代に現在の日本マラソン界が学ぶべき点はあるか。あまり無いだろう。チームの一致団結が鍵ではなく、兎にも角にも、まずはスター選手の出現にかかっているのではないか。悲しいかな、それを待つしかないと思う。スターが偶発すれば、あとはスターに追いつき追い越せの激しい切磋琢磨が高い確率で生まれる。凡庸な集団の中での「小競り合い」は凡庸な結果しか生まない。逆に、スターの存在を起爆剤にしたチーム全体のレベル向上の好例は実際にいくらでもある。それに加え、類稀な才能が同時代に存在した偶然もバルセロナの素晴らしい成果につながった。偶然や偶発...主体的な言葉ではないが、突然変異というものが生物を勝ち残らせ、より高次元な生態に引き上げてきたことも事実。また、競合の視点からも、この20年間、アフリカ選手だけがマラソンの世界記録を更新し続け、五輪のメダルをほぼ独占してきた事実にもヒントはあると思う。

投稿: D | 2016年8月26日 (金) 22時57分

Dさん、コメントありがとう。

十人よれば十人の考えがあり。どんどんご意見をお寄せください。

しかし日本マラソン界におけるヒーロー&ヒロイン待望論はずいぶんと以前からありますが未だ姿を見せずですね。

突然変異でのスター出現を待ちますか。でも女子マラソンの3人のメダリストは偶発で生まれたわけではないと思いますが。

投稿: GG | 2016年8月28日 (日) 11時33分

女子マラソンにおいては、少なくとも高橋はスターとして偶発した選手なのでは?。水野選手はよう知りまへんが...。

あと、五輪の選考基準も問題。どう見てもメダルを取れそうにないランナーは外すべき。その結果、日本代表が一人もいなくなってもよし。「誰でも良いからとにかく三人」という出場枠埋め合わせ主義は甘い考え方。百歩譲って「参加することに意義あり」の五輪精神に則りたいなら、そんなものは一人でよい。そうして選考基準を厳格化することで「何が何でも2時間6分台を!」という風潮を醸成できるのではないか。この考え方について行けないならレースでもアフリカ選手について行けないということ。

投稿: D | 2016年8月28日 (日) 21時13分

女性3人のメダリストはみんなマラソンで頭角を現すまで、ほぼ無名の選手ですよ。

代表選考には色々意見はあるでしょうが、私はフルエントリー主義です。出られる枠があり条件もクリアしてるならどんどん選手を出すべきです。それも若い選手を優先にね。

日本人選手が世界とどう戦うか。TV観戦の見どころです。たとえ無様に負けようが。

なお、NHK BS1で放映された『女子マラソン 自分を信じて走りきれ』をYoutubeにUPしていますので、興味があればご覧ください。検索すればすぐ出てきます。

投稿: GG | 2016年8月28日 (日) 22時33分

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